雑貨屋に出掛けた時、レジの横にどんと構えた本棚が置いてあり、「珈琲」の文字が目に入ったので、おっと思い気軽な気持ちで1冊の本を手に取りました。
小説?なんだろう…表紙に高そうなマグとソーサーの絵があって、本の帯には著者の名前がずらりとありました。
エッセイかっ!よく見たら村上春樹さん含め、どうやらそうそうたるメンバーがコーヒーについての実体験を綴っている模様…
普段は小説を全然読まない私ですが、面白そうだったので読んでみようという次第です。
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時間を忘れて読んでしまうコーヒーエッセイ
出版社は河出書房新社から出版されています。
私でも知っているのは、『人生がときめく片づけの魔法』も出版元は同じですね。
野呂邦暢、湊かなえ、阿川佐和子、小島政二郎、片岡義男、寺田寅彦、清水幾太郎、永江朗、向田邦子、佐野洋子、星野博美、草森紳一、よしもとばなな、村上春樹、團伊玖磨、外山滋比古、滝沢敬一、植草甚一、内田百閒、吉田健一、村松友視、山口瞳、畑正憲、常盤新平、柏井壽、泉麻人、井上ひさし、種村季弘、森本哲郎(31人)
以上、31人の作家さんや文学者によるコーヒー体験が、綴られています。
一人当たり、およそ4、5ページほどのエッセイが集まっていて、一人一人、独特なコーヒーにまつわるエピソードがあって、読んでいて飽きがきませんでした。
著者視点だからこそのリアリティ
基本的に、コーヒーの世界にどっぷりという視点ではなく、著者それぞれのコーヒーにまつわる体験を写実的な表現も多いため、コーヒーについての知識はそこまで必要ではありません。
コーヒーについて哲学的な話をしたり、愉快な発見をしたり、31人それぞれ違った切り口で話が展開していきます。
そして、著者視点の世界観や表現力でエピソードの情景が目に浮かぶ…
行ったことのない外国の喫茶店に行ったような気になれたり、宝くじでコーヒーマシンを当てた気になれるかもしれません…
『おいしい文藝』というシリーズ
どうやら、『こぽこぽ、珈琲』は『おいしい文藝』というシリーズの一部のようです。
『ちょこっと、つまみ』『ずっしり、あんこ』『つやつや、ごはん』などなど、全14種類ほどシリーズ化されています。
「食」にまつわるエピソードは、面白い!
ワンタン
あなたの「食」にまつわるお気に入りのエピソードがきっと見つかるはずです。